コラム
俺物語!(23)~土木卒業生 町屋くんインタビュー~
2025.11.06

町屋 颯希(まちや はやき)
札幌あすかぜ高校出身。令和3年に本校の環境土木工学科を卒業し、新太平洋建設㈱(札幌市)に入社して5年目。小学生から中学まで約6年間サッカーをしていて、最近の趣味は友達と社会人サッカーに参加すること。得意教科は社会科で、実は、数学は一番苦手だった。
1.入学のきっかけ

この赤い掘進機で地中を掘りながら水道管を設置する工事を担当した
亀:去年は同窓会に来てくれてありがとうね。
さっそくですが、入学のきっかけから教えてください!
町:高校は普通科でしたが、進路を考える中で土木施工管理の仕事に興味を持ちました。
高校の先生から紹介されて、オープンキャンパスに参加して・・・
道内では数少ない、基礎から実践まで学べる土木専門分野のカリキュラムに魅力を感じて入学しました。
亀:土木施工管理の仕事はどこで知ったの?
町:父と祖父が土木関係の仕事に携わっていたのがきっかけです。
一番身近な仕事だったので、幼い頃から漠然と興味はありました。
最終的に決めたのは、高3の進路相談の時です。
亀:親としては、息子が同じ仕事を目指してくれるのは嬉しいことだと思うよ。
進路の相談はしていた?
町:決めてから言ったのでほとんど相談はしなかったですね。
仕事柄、時には危険なこともあるので心配されてたと思いますが、自分で決めたのならと、両親は賛成も反対もしなかったです。
2.いま担当している工事は?

遠隔臨場(リモート)で役所の方に測量結果を見せて、出来形を確認してもらっているところ
町:現在担当しているのは北海道発注の工事で、石狩市の花川通りを石狩湾新港地区へ延伸する道路新設工事を行っています。
工期は3月26日~9月30日までで、開通は今年の12月下旬の予定です。
亀:もうすぐ工期が終わるところだね(インタビューは9月中旬)。
この道路ができると、どんな良いことがあるんでしょうか?
町:札幌方面からの連絡機能の向上と、石狩湾新港築地区へのアクセスが向上します。
それによって、物流の効率化と、災害時の緊急物資輸送拠点としての機能向上が期待されていますね。
亀:ふおお・・・石狩湾新港では金属やエネルギー、食品、日用品とか、国内の物流だけでなくて海外への輸出入もしているから、とにかく生活が便利になるし、何かあった時の安心にもなるってことだよね。
そういう、みんなの暮らしや社会の役に立つ仕事に携わっているんだねぇ。
具体的には、日々どんなことをしているの?
町:工事主任を担当しています。
1日のスケジュールは・・・
7:00 出勤
7:45 朝礼
8:00 作業開始(現場巡回、測量、工事写真撮影など)
12:00 昼休憩
13:00 打合せ・作業開始(現場巡回、測量、工事写真撮影など)
17:00 書類作成・次の日の段取り
18:00 退勤
町:ざっくりですが、こんな感じです。
設計図や仕様書に基づいて、工程、品質、安全管理を行い、工事が正しく、安全に進むように現場全体を監督する役割を担っています。
亀:完成後に見えなくなってしまう部分を写真に撮って記録を残したり、測量をして設計図通りに進んでいるか確認したりするんだよね。
3.僕の新人時代!

写真手前の氏家くんも本校の卒業生。気さくで優しく指導してくれ、目標としている先輩
亀:新人の頃を振り返って、苦労したなーってことはある?
町:新人の頃はよく「○○持って来て」と頼まれることが多いのですが、最初は測量に使う胴縁(どうぶち)や桟木(さんぎ)など、物の名前がわかりませんでした。
新人でも元請職員として現場に立つ以上、協力会社の作業員や職人方から現場のことについて聞かれることがありますが、答えられず悔しい思いをしたこともあります。
亀:普段、職人さんからどんな問い合わせがあるの?
町:よく質問されるのは「ここに土砂を何㎥使う?」とか、生コン打設で「あと何㎥入る?」などです。
あと「作業しやすいようにここに丁張出してほしい」などといった要望もあるので、事前に準備することが大切になります。
亀:ちゃんと図面の見方がわかってないと、そういうことが答えられなくて困るわけね。
現場を受け持つ上で、マッチが大事にしていることってある?
町:信用を得られないと、仕事を頼まれたり質問されたりすることもなくなるので、施工計画書や図面をよく読み、わからないことは事前に上司や先輩に聞き、自分で理解した上で現場に立つようにしています。
そういったコミュニケーションを取ることで、協力業者や上司、先輩からの信頼を築き、円滑に現場を進められるように意識しています。
亀:そうだね、現場ってチームで仕事をするから、コミュニケーションが大事だよね。
新人の頃と比べて、今はどう?仕事は慣れた?
町:今までは目の前のことで精いっぱいで、指示されてから動くことが多かったのですが、
だんだん現場をスムーズに進めるために次に何が必要かなどを考えられるようになり、資材の発注や測量の段取りなど、先のことを意識して行動するようになりました。

今ではドローンの操縦もできるように
亀:仕事する前と後で感じたギャップとかある?
町:仕事する前は体力的にもきつかったり、大きな重機や車両が稼働して、派手な騒音や危険なイメージがありました。
でも、実際には半分くらいデスクワークだったり、環境や安全への配慮、地域住民への配慮、見えにくい部分でも管理を徹底していたりすることを知りました。
測量や施工に最新技術を活用しているので、人手不足の中、少人数でも効率的に働ける環境になっていると感じています。
亀:建設DXが推進されているから、そういう面で若手の活躍できる場がたくさんあるって聞いてるよ。
お給料とお休み面はどうですか?
町:給料については、新卒の時から他の業種の人よりは貰えていたと思います。
基本的に土日は休みです。
現場勤務になると祝日も仕事はありますが、その分、代休として現場が終わった後などにまとまって休みが取れることが多いです。
亀:学校にいただく求人票でも、初任給が上がってきているのを感じるよ。
いいなぁ~・・・(物価も上がっているのかもしれないけど・・・)。
建設会社に入ってみて、良かった?
町:そうですね、大変なことも多いですが、たくさんの人と協力して現場が終わった時の喜びと、それが形に残る達成感を味わうと、やっていて良かったなと毎回思います!
父ともお互いの現場の進捗や、こんな問題があったなどの話をするようになりましたし。
亀:最後に今後の目標を教えてください!
町:来年1級土木施工管理技士の2次検定を受けられるので、一発合格することと、もっと専門知識や経験を積んで現場代理人を務められるようになりたいです。
亀:お忙しいところインタビューに答えてくれてありがとう!
マッチの真摯に仕事に向き合っている姿が目に浮かびました。
また同窓会や学校に顔を出してね!
\ 一緒に施工管理技士を目指そう! /
